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ゴルフ×DX。ゴルフツアーもコンペもテクノロジーに支えられ、快適に楽しむ

2023.6.12

コロナ禍にあって多くのスポーツ業界が大打撃を受ける中、いちはやく人気を回復したゴルフ。観戦やプレーをより楽しく便利にするため、近年、多くの最新テクノロジーが導入されるようになりました。2025年問題を間近にひかえ、デジタル化を推し進める「ゴルフ×DX(デジタル・トランスフォーメーション)」の今を解説します。

ARやドローンを活用!プレーも観戦もテクノロジーに支えられ、楽しむゴルフ

密を避けやすいゴルフ場は、コロナ禍にあっても利用者数を増やしました。さらに新しいテクノロジーの導入によって、よりプレーしやすい環境が整っています。例えばゴルフ用のスマホアプリ。あるアプリではゴルフ場の予約や、スコアの記録が簡単に行えます。また、ゴルフ場でスマホをかざせば飛距離を計測できるAR(拡張現実)搭載アプリ、自分のスイングを撮影してアップロードすればAIがアドバイスしてくれるアプリもあります。

セルフチェックイン・アウトシステムや自動精算機を取り入れるクラブハウスも登場しました。複数のゴルフ場・カントリークラブを抱える企業の中には、システムの仕様を統一して顧客管理を行うなど、DX化を進めているところも増えています。さらに、あるゴルフ場ではロボットが清掃や配膳、芝刈りを担当。コースの芝刈りは人のいない時に行われますが、ロボットなら夜間作業が可能。人力での作業では全ホールを刈るのに5日間かかり、週1回しか作業ができませんでした。しかしそれも無人の芝刈り機なら2台で3日半あればOK。また、週2回のペースで芝刈りができるようになり、コースをより美しくキープできるようになりました。

コース状態のチェックや芝の肥料・薬剤散布には、ドローンも活用されています。ドローンでお客様に飲食物やAEDを運ぶ実証実験も始まりました。もちろん、ゴルフ大会の放送にもカメラを搭載したドローンは大活躍。プレーにも観戦にも、ゴルフには様々なテクノロジーが活用されています。

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高い親和性?ゴルフ×DXで高品質なコースと快適なラウンドへ

ゴルフ×DX

こうしたゴルフ界におけるテクノロジー導入の背景として、まず「2025年問題」が挙げられます。団塊の世代が75歳以上になり、いよいよ超高齢化社会となる2025年。ゴルフはプレイヤーの年齢層が高めなこともあり、リタイアする人が増えて会員数が大きく減少すると予想されています。

さらに、ゴルフ場の中にはバブル期に建てられたものも多く、そのような施設ではシステムもややアナログ。運営も紙ベースで行われるなど、非効率的になりがちです。加えて、客入りが季節や天気に左右されやすいという、ゴルフ場特有の問題も。1年を通して高品質なコースと快適な環境を提供するための人材をどうやって確保するか。ゴルフ場における人件費の調整はとても難しいと言われています。

DXは、こうした中で運営コストを削減し、さらには若い人を引き付ける手段として有効です。アプリや新システムを導入して、手作業で行っていた作業を自動化したり、ロボットやドローンを活用したりすることで経費を削減できます。また、様々なアプリは若い人にゴルフを身近なものと感じてもらうのに役立ちますし、DX化によって環境に優しいゴルフ場にすることもできます。案外、ゴルフとDXは相性がいいのかもしれませんね。

ゴルフ会員権のNFTやキャディロボットは普及する?アナログと共存して進むDX

ゴルフ×DX

さらに、近年ではブロックチェーンメタバースを利用した最新テクノロジーも導入されています。例えば2020年には、パンデミック中に「バーチャルな」ゴルフトーナメントが開かれ、話題になりました。出場したのは過去の名プレイヤーたち。過去50年のデータを分析し、AIでハイライトの映像を自動抽出するなど、テクノロジーが実現させた架空のトーナメントです。また、2022年には全コースが仮想空間にコピーされた、いわゆるデジタルツインの全英大会も開かれました。いずれは観戦者が名プレイヤーたちとプレーできるメタバースのコンペが開催されるかもしれません。

他にも、AIが気象データを分析し、芝の成長速度や、いつどんな薬剤や肥料を散布したら良いかを予測するシステムもあります。芝の病害も予測可能。今までは経験がモノを言っていた世界ですが、AIを使うことで時間もコストも大きく削減できるようになるでしょう。また、ブロックチェーン技術により安全性が保障されたNFT(Non-Fungible Token・非代替性トークン)も、ゴルフ会員権として利用されたり、リアルなゴルフコースを購入するための資金調達手段として利用されたりしています。

未来のゴルフ場では会員権がNFT、グリーン上には多種多様なドローンが飛び交い、ロボットのキャディがコースを教えてくれたりするのでしょうか。ただ、仲間やキャディさんと談笑しつつ、のんびりとコースを回るのがゴルフの醍醐味なのも事実。便利なテクノロジーは取り入れつつ、ゴルフならではの良さも残し、2025年を乗り越えてほしいものですね。

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たくさんの人が関わるゴルフはテクノロジーとDX化に支えられ、より進化する

今後、管理や運営の部分でDX化が進めば、ラウンドはより快適になるでしょう。私たちが観戦もプレーもいっそう楽しめるようになるためにも、プレーを支えるセンシング技術やロボットテクノロジーの進化を歓迎したいものです。


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【執筆】ユピスタ編集部
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