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あおり運転厳罰化でドライブレコーダー映像が更に重要に

2020.10.26
あおり運転による悪質な事故が社会問題化し、道路交通法が改正されて、あおり運転厳罰化の規定が盛り込まれました。
これを受け、あおり運転の被害にあった場合、客観的に証明する資料として、ドライブレコーダーの重要性が注目されています。

ドライブレコーダー映像の裁判での有効性や、ドライブレコーダーの中でもあおり運転の立証に活用しやすい360度カメラについて紹介していきます。

道路交通法改正で厳罰化する「あおり運転」

これまでは、あおり運転を直接取り締まる法律がありませんでしたが、2020年6月30日に施行された道路交通法の改正により、新たに「妨害運転罪」が創設されたことで、あおり運転は厳しい処分の対象になりました。

妨害運転とみなされるのは、車間距離を極端に詰めたり、危険な追い越しをかけたりするなどの、いわゆる「あおり運転」にあたる行為です。改正道路交通法では、これらの行為を10の類型に規定して取り締まりを強化しました。

また、罰則も厳罰化されて3年以下の懲役または50万円以下の罰金となり、行政処分は違反点数が25点になるため、1度の違反で免許が取り消されます。さらに高速道路上での妨害運転のように、より危険性の高い行為に対しては、一段と厳しい罰則と処分も課されます。

ドライブレコーダー映像があおり運転の証明資料として使われる!

ドライブレコーダー
実際に運転中あおり運転の被害にあった場合は、安全な場所に停車して警察に通報し、決して相手の行為に反応しないようにします。この時にドライブレコーダーが搭載されていれば、もしも裁判になった時にはその記録は資料として価値が高いとされています。

裁判では客観的な証拠が必要になるため、鮮明なドライブレコーダーの映像が残っていれば、極めて証拠価値の高い資料として扱われる可能性があります。

道路交通法が改正されて以降、滋賀県内の高速道路で検挙された事例では、その被害にあったトラックにドライブレコーダーが搭載されており、あおり運転の様子が鮮明に記録されていました。

こうしたケースで重要なことは、ドライブレコーダーが車両後方の映像も記録していることです。あおり運転の事実を立証するためには、後方から近づく相手の車の映像が有力な証拠となるからです。

ドライブレコーダーがなく、同乗者もいない場合には、運転者がスマートフォンを使って撮影するという方法もありますが、これは「ながら運転」として道路交通法に抵触する可能性があります。二次的な事故につながる恐れもあるので、避けたほうがよいでしょう。

自身が「あおり運転をしていない」ことの証明にも有効

様々な交通事情の中では自分にその意思がなくても、相手にとってはあおり運転と受け取られるケースもあり得ます。奇妙な感じを覚えるかもしれませんが、こんな時にもドライブレコーダーが、自分の無実を証明するための有効な切り札になるのです。

また、昔からある手口として「当たり屋」という犯罪もあります。当たり屋とは主に歩行者が、故意に走行中の車に接触して事故を装い、治療費や慰謝料を請求する行為で、最近はその手口も多様化して立証が難しくなっています。

もう一つ、近年問題視されている「あおられ屋」の行為にも注意が必要です。あおられ屋は自身が標的になるような運転をして、相手のドライバーにあおり運転を促す不正行為です。こうしたトラブルにより、自分の方があおり運転の加害者にされる可能性もあります。

当たり屋やあおられ屋の被害を防ぐためには、車両の前方から後方まで広範囲をカバーできるドライブレコーダーを搭載することが効果的です。それ以外の交通トラブルでも、自分があおり運転をしていないことや、無理な運転をしていないことを証明するうえで、最も頼りになるのがドライブレコーダーなのです。

ドライブレコーダーでおすすめは「360度カメラ」

ドライブレコーダー
ドライブレコーダーを選ぶうえで重要なポイントは3つあります。1つ目はカメラの性能で、なるべく解像度の高いものを選ぶとよいでしょう。高性能なカメラなら、相手の顔や車のナンバーを識別できるからです。

2つ目は夜間の撮影能力です。夜間走行時や暗い場所でも鮮明な映像が記録できないと、証拠としての価値が下がってしまいます。それを防ぐためにも、暗所撮影機能を強化したドライブレコーダーを選びましょう。

最後となる3つ目は、カメラの撮影範囲です。ドライブレコーダーには大別して前方のみを撮影するフロントカメラタイプと、前方と後方を2つのカメラで撮影する2カメラタイプ、そして、全方向を撮影できる360度カメラタイプがあります。360度カメラなら、車外の全方向と車内の様子まで撮影できるので、万一の時の証拠能力が格段に高くなります。

たとえば、ユピテルのドライブレコーダー「marumie(マルミエ)」シリーズは、コンパクトなサイズながら、車両の前後・左右と車内も含めた360度をカバーできます。角度調整をしなくても、前方の高い位置や近い位置まで撮影できるのが特長です。

まとめ

あおり運転が社会問題化する中、自己防衛の手段としてドライブレコーダーの搭載は有効です。
万が一の備えとして、ドライブレコーダーの設置は、ドライバーにとって新たな常識になっていくと言えるでしょう。

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【執筆】ユピスタ編集部
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