長い旅の移動中は、安全に運転するためにこまめな休憩が必要です。ドライブ中に立ち寄る場所として「道の駅」を利用される方も多いと思います。しかし、「道の駅」は、農産物の直売所を併設した単なる休憩所から、地域創生や防災拠点としての機能を備え、さらにアクティビティも楽しめる施設へと変化していることをご存知でしょうか。
駐車場とトイレを設置し、道路利用者が安心して休憩できる場所として始まった「道の駅」。今、私たちの暮らしでどんな役割を果たしているのでしょうか。併せて、一度は行ってみたいおすすめの「道の駅」は?ドライブで寄ってみたい「道の駅」など、その特徴や楽しみ方をまとめます。
「道の駅」は国土交通省が認定する公設の民営施設です。主に市町村が設置して、官民協業の第3セクターや民間会社が運営しています。サービスエリアと違って高速道路ではなく、国道などの一般道に開設されます。
「道の駅」が初めて設置されたのは今から30年以上も前の1993年。当初は全国103カ所からスタートしましたが、現在の全国登録数は1231カ所にまで増えています(2025年12月時点)。なお、「道の駅」というネーミングは、平安時代に旅人の休憩所として設置され、のちに宿場(宿駅)などの交通拠点として発展していった「駅(駅家:うまや)」に由来するのだとか。
また、多くの「道の駅」にはトイレや休憩スペースだけでなく、地元の野菜や特産物の直売所、観光案内所なども設置されています。これはそもそも「道の駅」が「休憩」「情報発信」「地域連携」という3つの機能を持つ場所として作られているからです。
こうして広がった「道の駅」は、全国の「道の駅」ネットワークを活かした新たな取り組みを加速させています。課題やノウハウを共有して防災・観光の拠点機能を充実させたり、エリアをまたぐ複数の「道の駅」と地域が一体となって地方創生に取り組んだりしています。
近年は海外でも「Michi-no-Eki」として知られるようになり、インドネシアやタイなどにもODA(政府開発援助)によって「道の駅」が設置されているそうです。「道の駅」は海外へのプロモーションも行われており、多くの外国人が日本の「道の駅」に訪れていることから、多言語対応やキャッシュレス決済の導入も進められています。
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ここ数年の「道の駅」では防災機能がとりわけ注目されています。2004年に起きた新潟県中越地震では被災直後から震源地近くの6つの「道の駅」が避難場所・支援施設として機能しました。炊き出しなどが行われ、駐車場には仮設住宅も建設されました。
また、2011年の東日本大震災の際にも多くの「道の駅」が避難場所として使われ、南相馬の「道の駅」には一時120名の市民が寝泊まりしたそうです。さらに、2024年の能登半島地震では「道の駅」は避難場所としてのみならず救急隊や自衛隊などの集結活動拠点としても活用されました。
現在では「防災道の駅」という仕組みが導入されており、79カ所の「道の駅」に防災倉庫や衛星通信設備、ヘリポートなどが整備されています(2025年5月時点)。「防災道の駅」がある場所は国交省のサイトでも見ることができますので、近くの「防災道の駅」を一度確認しておくことをおすすめします。
このように緊急時の重要な役割を担うこともある「道の駅」は、さらに公共の福祉増進を目指す拠点にもなっています。例えば、京都の「道の駅美山ふれあい広場」周辺には、高齢者コミュニティセンターをはじめ診療所、郵便局、飲食店、バス停などがあり、買い物はもちろん医療福祉、行政サービスなどが集まる地域の「小さな拠点」として機能しています。
中山間地域のいくつかの「道の駅」では、自動運転やMaaSの実証実験も始まりました。MaaS(マース)は「Mobility as a Service(モビリティ・アズ・ア・サービス)」の略で、マイカー以外の移動サービスをシームレスにつないで交通手段の統合を図るというもの。「道の駅」を中心としてさまざまな交通機関が発着するようになれば、過疎地域に住む人々の交通課題も解決するのではと期待されています。
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いつかはぜひ行ってみたいおすすめの「道の駅」をご紹介します。
「道の駅に宿泊してユニークな体験がしたい」と思ったら、廃校をリノベーションした「保田小学校」(千葉県)がおすすめ。給食風の食事や、体育館で開催されるマルシェなど、大人にとっては懐かしく、子どもにとっては新鮮な体験が楽しめるでしょう。
また、「上矢作ラ・フォーレ福寿の里」(岐阜県)では、モンゴルの遊牧民が住む家としておなじみのテント、「ゲル」に泊まることができます。
グルメ部門では、お手頃価格でジビエが食べられる「ふれあいパーク・きみつ」(千葉県)や、海の幸を満喫できる「伊東マリンタウン」(静岡県)が大人気です。伊藤マリンタウンには源泉かけ流しの天然温泉を使用した無料の足湯やワンちゃんと一緒に温泉を楽しめる足湯、さらには日帰り温泉施設(有料)も併設されており、グルメを楽しみながらゆっくりできます。
そのほか、「アグリパーク竜王」(滋賀県)や「寒河江 チェリーランドさがえ」(山形)、「神戸フルーツ・フラワーパーク大沢」(兵庫)では、年間を通してフルーツ狩りを楽しむことができます。
宿泊や食事だけでなくアクティビティも楽しみたいという方には、昔ながらの塩づくりが体験できる「すず塩田村」(石川県)や、乳製品・ビール工場の見学や陶芸ができる「川場田園プラザ」(群馬県)はいかがでしょう。「川場田園プラザ」は年間190万人が訪れ、リピーター率7割という大人気の「道の駅」です。
また、映画のロケ地ともなった「小豆島オリーブ公園」(香川)には、映画に使われたロケセットの展示などもあり、登場人物になったような気分が味わえます。
今回の記事でご紹介した施設以外にも、現地ならではのご当地グルメや温泉・足湯、アスレチックなどが楽しめる「道の駅」はたくさんあります。お近くの「道の駅」に足を運んでみると、意外な発見があるかもしれませんね。
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今や「道の駅」は単なる休憩所や直売所ではなく、グルメやエンタメも満喫できるレジャースポットであり、さらには地方再生や防災の拠点でもあります。ユピテルのレーザー&レーダー探知機や、フィギュア型GPSレシーバー「ちびロイド」には、「道の駅」のデータももちろん入っています。次の休日にはユピテルのデバイスを活用して、お目当ての「道の駅」までドライブを楽しんでみては。
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