個人情報の詰まったスマートフォンは、紛失すると最も困るものです。万一紛失してしまった場合、まずは「デバイスを探す」で検索してみましょう。「デバイスを探す」機能でできることとは? デジタル時代の必須機能「デバイスを探す」と、それに深く関わるGPSの仕組みを解説します。
デバイスを探すってなに?紛失したスマホの位置情報を探せる機能とは
「デバイスを探す」とは? スマホを紛失した時の見つけ方
紛失したデバイスを探すためには、事前に専用のアプリのインストールと設定が必要です。探したいスマホがAndroidなら、まずは「デバイスを探す」アプリを入手し、探しているデバイスのGoogleアカウントでログインしましょう。またはパソコンや他のデバイスで「Google Account(https://myaccount.google.com/find-your-phone)」にアクセスし、探したいスマホのGoogle アカウントでログインすれば位置情報が表示されます。ただしこれらの方法が使えるのは、探しているスマホがネット接続可能な状態、かつGoogleアカウントにログインしており、「位置情報」「デバイスを探す」がオンになっていることが条件です。
(サービス詳細はこちら https://support.google.com/accounts/answer/3265955?hl=ja)
一方、iPhoneを探したい場合は、「探す」Appを使います。アプリを開き、「持ち物を探す」タブから探したいデバイスを選択。あるいは、iCloud (https://www.icloud.com/find)に探したいスマホのApple IDでサインインすれば位置情報が表示されます。ただし、こちらも探しているスマホがネット接続可能な状態で、「位置情報サービス」「iPhoneを探す」がオンになっていることが必要です。万一に備え、自分のスマホの設定を見直しておきましょう。
(「探す」Appの詳細はこちら https://support.apple.com/ja-jp/HT210515)
デバイスを探すサービスで紛失したスマホの位置が分かれば、音を鳴らす、ロックをかける、スマホを初期化するなどの操作を遠隔で行うことができます。なお、こうした操作を行っている間、探しているスマホにはログインされたことを知らせる通知なども届きます。
GPSで紛失したスマホの位置情報を特定
紛失した端末がどこにあるのかを特定できるのは、スマホに搭載されているGPS機能のおかげです。このGPS(Global Positioning System/グローバル・ポジショニング・システム)は、どんな仕組みでスマホの位置情報を把握しているのでしょうか。
GPSは、衛星との距離を測ることで正確な位置情報を算出する仕組みです。私たちの頭上にはアメリカ合衆国が軍事用に打ち上げた30基余りのGPS衛星が飛んでおり、地球を周りながら現在位置と時刻を絶えず発信しています。その電波をキャッチすることで衛星との距離を割り出すことができ、少なくとも3基(正確さを期すために実際は4基)からの情報があれば、三角測量の要領で端末の正確な位置情報を計算できます。もっとも衛星からの電波は場所によっては受信しにくくなるため、スマホの位置情報表示には衛星だけでなく、各携帯電話会社のネットワークや無線LANも活用されています。
三角測量はもともと国土を測り、正確な地図を作るために16世紀に確立された技術です。それが今では遠い衛星からの距離を測り、私たちが紛失したスマホを探すことに使われているわけですね。
IoTが進む時代!どんなものでも探せるようになるのか?
GPSはデバイスを探すためだけに使用されているわけではありません。飛行機や船舶、ドローンの航行、カーナビ、地図アプリ、位置情報ゲームなど様々な分野で活用されています。最近はGPSを搭載したデバイスの小型化やIoTの普及により、さらに新しい活用方法も生まれてきました。
たとえば鍵やスマホなど、身の回りのモノに取り付けるスマートタグにはGPS機能に対応したものがあり、紛失した場所を確認することができます。持病のある高齢者や認知症の方、子ども、時には猫や犬にGPSトラッカーを付けることで、人やペットを探すことも可能になってきました。流通業界ではGPSトラッカーを車に取り付けることで、巡回ルートや配送の効率化をはかり、利用者の利便性を高めています。また、数年前のニューイヤー駅伝では、小型で軽量のGPSデバイスを出場選手のナンバーに装着。選手の位置を受信して、リアルタイムにテレビやインターネットで配信をしました。
今や、衣服にまでIoTデバイスが織り込まれようとしている時代。今後、身の回りのより多くのアイテムがシームレスにインターネットにリンクするようになれば、モノを探すことは今よりずっと楽になるに違いありません。
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テクノロジーを学び、生活に活かす
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