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音でリモート充電?非接触から長持ちさせる術まで”充電”を科学する

2021.10.28

端末がワイヤレスやウェアラブルになり、よりコンパクトに進化する時代。様々な電子機器を使用するにあたり、重要度が増しているのが「充電」です。昨今なんと「音」で充電する仕組みも登場しているとか。今回は日常生活に欠かせないスマートフォンの効果的な充電方法や、ますます広まるワイヤレス・非接触充電の仕組み、そして最先端の充電技術ご紹介します。

充電を知る。充電を長持ちさせるコツとは

充電

スマートフォンは多くの人にとって、今やなくなると一番困るものとなりました。日々のスケジュール管理や支払いまでスマホに頼る生活では、いかに効果的に充電し、バッテリー消費を防ぐかは大きな問題です。

例えば、よく聞く噂のひとつが「バッテリーは使い切ってから充電したほうがいい」。これは本当でしょうか。実はスマートフォンに使用されているリチウムイオン電池に関しては、いわゆる「継ぎ足し充電」でも大きな問題はないと言われています。それより注意しなくてはいけないのが「過充電」、つまり100%充電されたにも関わらず、充電しっぱなしの状態です。満タンになったらできるだけ早く充電をストップできるように、就寝中の充電は避けるのがベスト。また、NGのひとつと言われる「充電しながらのスマホ使用」ですが、完全にNGではないものの、充電しながら使用しているとスマホが熱くなっているのに気づく時があります。スマホに熱は厳禁。熱いと感じたらすぐ使用を中止しましょう。

充電以外のシーンでも、スマホの使い方に気を付けるだけで、バッテリーを長持ちさせることができます。使用していないアプリは閉じる。画面の明るさを少し落とす。暑い室内や車の中に置きっぱなしにしない。充電器やケーブルは正規品を使う。基本的なことですが、ちょっとしたことに気を付けるだけで、通常2年程度と言われるバッテリー寿命をはるかに伸ばすことも可能になります。

ケーブル無しでなぜ充電できるのか

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スマートフォン使用に必須の充電器ですが、最近注目なのがワイヤレス充電器です。充電パッドの上にスマートフォンを置くだけで充電でき、ケーブルをいちいち抜き差しせずに済むのはとにかく便利。またコネクタやケーブルの消耗も防げるという、一石二鳥の充電方法です。

それにしても、なぜケーブルがないのに充電できるのか不思議ですよね。答えは、高校で行った電磁誘導の実験にあります。コイルを巻いて磁石を近づける実験を覚えている人も多いのでは?実はワイヤレス充電器のパットの中には、あのコイルに似た仕組みが入っています。スマホの中にも受電用のコイルが入っており、二つを近づけると誘導電流が発生し、その電力が充電されているというわけです。

便利さゆえに、ワイヤレス充電器はどんどん市場を広げています。マグネットでスマートフォンの裏面にくっつけて使えるもの。アームが付いていて、好きな角度で利用できるもの。机の下に張り付ければ、机上にスマートフォンを置くだけで充電できるもの…。薄く、軽く、便利になりつつあるワイヤレス充電器は、今後もますます進化を続けそうです。

音でリモート充電?音楽から電気を作り出す

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充電を必要とするのは、もちろんスマートフォンだけではありません。掃除機にカメラにスマートウォッチ、電気自動車だって充電が必要です。今から15年もすれば、インターネットに接続する電子機器の数は1兆個を超えるとの予想も。充電の開発が進み、充電ビジネスが盛り上がっているのも不思議ではありません。

そんな中あるメーカーは、音の振動によって電力を生み出す技術を生み出しました。現在特許出願中のこの技術は、音の受信装置とバッテリー、及びそれにより稼働する電子機器で成り立っています。音の振動を機械的振動に変換し、電力を生み出す仕組みです。これが実用化されればデバイスごとの充電ケーブルや充電パッドは不要になり、部屋に音がありさえすれば充電ができるようになるでしょう。クラッシック音楽を聞かせると草花が元気になる、という逸話がありますが、室内のBGMで様々な家電がバッテリーに電気を蓄える時代が来るかもしれません。もちろん音楽だけではなくテレビの音からも電気は産まれるでしょうし、屋外コンサートや自然の音からも充電可能ということになるでしょう。

その他、ワイヤレス充電の世界では、数メートル先まで電気を送れる、赤外線レーザーやマイクロ波を使った研究が進んでいます。電気自動車の世界でもワイヤレス充電に関する技術開発はすでに存在しており、 スマートフォン同様、充電パッドの上に車を停めればそれで充電が完了します。さらには道路に充電装置を埋め込み、走行中に充電するという実験すら既に成功しています。

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さらに人間の体から発生する熱や脈拍などの動きを電気に変換したり、温度変化で電気を自動発生させ、電力を生み出す方法も研究が進められています。多くはまだまだ実用化に至っていませんが、こうした充電方法が実現すれば、以前にユピスタでもご紹介したスマートコンタクトやウェアラブル端末は、身に着けているだけで自然に充電可能になるでしょう。スマートフォンだって、音楽を流しているだけで自然に充電でき、もはや「バッテリー切れ」自体が過去のものになるかもしれません。そんな将来を想像するのは楽しいですね。

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充電は生活の基盤。非接触技術の進化でさらに重要に

1896年に、ニコラ・テスラがワイヤレス電力について実験を始めてから120年以上がたちました。ウェアラブルでさらに小型軽量になるデバイスにとって、ワイヤレス充電はもはや必須の技術。日々の暮らしの中で常に頭をよぎる「充電」ですが、全く気にする必要がなくなる未来が、すぐそばまで来ているかもしれません。

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スマートフォンは身の回りのあらゆるデバイスとつながり、その使い勝手を拡げます。ユピテルのスマートフォン連動ドライブレコーダー「Y-400di」「Y-410di」「SN-TW90di」「SN-TW100di」なら、無線LANを内蔵しているので、ドライブレコーダーの映像をスマートフォンでリアルタイムに確認可能。またドライブ中も常時接続しておけば、運転中にあおり被害などに遭った場合でも、自動でスマートフォンに記録映像が転送される機能を備えています。スマートフォンの車載ワイヤレス充電器なども活用して、ストレスのない快適・安心なドライブを楽しみましょう。


【執筆】ユピスタ編集部
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