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声と表情から異変に気づく?『マルチモーダルAI』が変える、見守りロボットと暮らす未来

2026.10.19

「そろそろ実家で暮らす親の介護が気になる……」。そんな不安をテクノロジーでスマートに解決する時代が到来しました。鍵を握るのは「マルチモーダルAI」です。この最先端AIを搭載した次世代の見守りロボットは、これまでの監視カメラと大きく異なり、その時の状況を構成する別々の要素をすべて統合し、その場で起きている異変をリアルタイムで察知します。この記事では言葉のニュアンスや表情の変化から高齢者の体調・異変を察知し、従来の枠を超えて人に寄り添う次世代見守りロボットの可能性を紹介します。

マルチモーダルAIとは?見守りロボットに見る進化の仕組み

マルチモーダルAI

マルチモーダル(Multimodal)AIは、数種類の情報源(モダリティ)を同時に認識し、処理できるAI技術です。ちょうど私たち人間が目で見て・耳で聞いて…などと、幾つもの感覚や情報を五感でとらえて物事を理解・判断するように、マルチモーダルAIはテキスト(文字)、画像、音声、数値などを組み合わせ、状況をより深く理解することができます。

実を言うとマルチモーダルAIは、すでに身近な存在となっています。例えば、多くの人が利用している対話型AIサービスなどの生成AIは、音声と画像、テキストと画像、または動画などを同時に処理し、音声やテキストで回答してくれますよね。

実際に、医療の分野では文字で書かれたカルテと血液検査のデータに加えて、レントゲンなどの画像データをまとめて分析できるマルチモーダルAIが活躍しています。また、防犯カメラの中には映像だけでなく悲鳴や何かが壊れた時の音も同時に検知し、トラブルの内容を正確に判断するための材料を記録できるものがあります。さらには車載カメラの映像と救急車のサイレン、距離を測る「LiDAR(ライダー)」のデータを同時に処理し、車が安全に走行できるようサポートする自動運転システムも登場しています。

そして近年、注目されているのがマルチモーダルAIの介護分野への活用です。そのひとつが介護施設や高齢者住宅などでも利用可能なマルチモーダルAIを搭載した高齢者の見守りロボットです。

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マルチモーダルAIが実現!監視カメラを超えた見守りロボットの革新的機能

マルチモーダルAI

マルチモーダルAIを活用した見守り機能が持つ最大の強みは、複数のセンサーを掛け合わせた「誤報の少ない、正確な危険察知」です。カメラ、音声、レーダーなど、いくつものセンサー情報をリアルタイムで察知して掛け合わせ、「いつもと違う状態」や「今何が起きているか」を察知。その場で状況を理解して自律行動することに特化しています。

これによって可能になるのはどんなことでしょうか。例えば、「ドサッという音」と「倒れた映像」を同時に認識することで、「転倒事故が起きた」とリアルタイムで判断し、スタッフに通知を出します。また、「うずくまっている映像」と「『痛い…』などの音声」を同時に認識し、その人が何かを拾おうとしてかがんでいるのではなく、転んでケガをした・または急病の可能性が高いことを理解して、適切なアラートを発信します。

さらには「体がだるい」といった会話と、普段の歩き方とは異なる変化を映像でとらえて転倒リスクを予知し、本人に声をかけて注意を促すことも可能です。たとえ本人が「元気だよ」と、口では言っていたとしても、声のトーンがいつもより低い、話すテンポが遅い(音声データ)、呼吸が荒いなどの情報を総合的に分析すれば、体調の異変をいちはやく察知することもできるのです。

見守り分野におけるマルチモーダルAIは今や単なる監視カメラの範疇を超え、実家などの離れた場所で暮らす親や施設の入居者をリアルタイムで見守り、異変にいち早く気づいてくれる「同居しているパートナー」へと進化しています。

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マルチモーダルAI

マルチモーダルAIを使った見守りは、プライバシーの問題もクリアします。というのも、たいていの人はカメラでいつも「見られている」ことを、監視されていると感じて嫌うものです。そこでAIの活用によるプライバシーと見守りを両立する技術が台頭しています。

「ミリ波レーダー」の活用は、そのひとつといえます。これまでの見守りシステムはカメラで写真や動画を撮ることが主流でした。しかし、「ミリ波レーダー」は壁に設置したセンサーなどから目に見えない電波(ミリ波)を部屋中に放ち、電波が人や家具に当たって跳ね返ってきた時間や角度を計算して空間を把握します。部屋のどこに誰がいてどんな動きをしているかを、「ドットの集まり」や「ヒートマップ」として3Dデータ化することができます。

この技術によって表現される画面は、人型のもやもやした光や点の集まりで、服を着ているのかいないのか、どんな表情をしているかなどは一切映りません。これなら寝室や脱衣所、トイレなどのように、「カメラは絶対置きたくないけれど、実は転倒などのリスクが高い場所」にも安心して設置できます。

この「画像化しない見守り」は実証実験やサービス展開が、すでに高齢者住宅で始まっています。人の動きに加えて呼吸や筋肉の動きをマルチモーダルAIがあわせて解析することにより、心理的ハードルをクリアするとともに転倒などの異常も正確に検知することを目指しています。

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まとめ:スマートホーム×見守りロボットが高齢者の“サポートチーム“を結成

マルチモーダルAIを使った見守りを実践するためにはWi-Fi環境を整えたり、本人の「テクノロジーへの抵抗感」をなくしたりするなどの課題もあります。その点についてはスマート家電などと連携するシステムのひとつにするという進化も期待されています。近い将来、スマートホームのシステムと見守りロボットが融合し、見守り機器とスマート家電などのガジェットたちがチームを組み、連携して高齢者をサポートするチームが誕生するかもしれません。

なお、ユピテルではいつでも手軽にスマートフォンから大切な人を見守ることができる、愛らしいフォルムの見守りロボット「ユピ坊」を発売しています。

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【執筆】ユピスタ編集部
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